抄録
ササユリ (Lilium japonicum Thunb.) のりん片を培養して得た子球をバーミキュライトと腐葉土 (1: 1v/v) を混合した用土で育成し, 1年, 2年, 3年および4年目球根を実験に供した.1992年3月17日にそれぞれの球根を植え付けた.用土は上記と同様で, チッ素・リン酸・カリ (8-8-8) を成分量として7g/m2を施した.また, 6月10日に同肥料を3g/m2追肥した.そして球根の肥大, 出葉の形態および開花などを調べた.
1) いずれの年次の球根とも, 植え付け時の球周長と収穫時の球周長との間に正の相関関係が認められた.
2) 年次別の球根の出葉形態では, 1年目球根はすべてりん片葉 (SL) , 2年目球根はSLとSTL (茎葉) が混在した.植7.付け時の球周が長いほどSTLになる率が高く, STLになった球根はSLよりも肥大が良好であった.
3) 開花率は3年目球根で37.5, 4年目球根で87.5%を示した.また, 球周長が約10.0cmになると90.0%そして12.0cmではすべて開花した.
4) 再生子球由来の球根からの茎葉や花に奇形は認められなく, 花色, 香りともに自生地のササユリときわめて類似していた.また, りん片の向軸面や茎基部に新球の形成が認められた.