生物環境調節
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人工培地におけるマツタケの子実体形成の一例
稲葉 和功吉田 豊和高野 吉則黛 栄長光永 俊郎越島 哲夫
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1995 年 33 巻 1 号 p. 59-64

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抄録
新潟県佐渡島で3年間 (1985~1987) にわたりマツタケのシロを調査した.その結果, 松を中心に菌糸の生息が円形, 三日月形に観察され, また, アカマツの根の少ないところに直径約50cmの菌糸の生息した新しい単独型の計3種類のシロが観察された.シロの一部を採取し, 栄養源を吸収させた鋸屑培地で栽培したところ単独型のシロから採取した菌株のみにマツタケの子実体形成が認められた.この人工栽培で形成した子実体から分離した菌株 (Z-1株) の菌糸生育は良好であり, さらにミズゴケを培地に用いたびんによる栽培では, 小さい子実体が形成した.
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© 日本生物環境工学会
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