2022 年 51 巻 2 号 p. 37-41
環境政策の制度化以来のこの50 年は,成長させるべき「経済」と守るべき「環境」の攻防の歴史であったとの認識に立ち,本稿では,「経済」と「環境」の関係性を環境政策史の視点から検討した。その結果,「経済」と「環境」をめぐるさまざまな主体の姿勢は,「環境主義」「経済成長主義」のほか,「経済」と「環境」の両立を追及する「環境リアリズム」という立場から説明されうることが示された。 そして,今後の環境政策研究における課題として,今日の環境政策に大きな影響力を持っている,環境リアリズムの形成・展開過程の歴史的解明が見出された。