抄録
日本の地方自治体における環境部門は,公害,廃棄物,自然保護,動物愛護に始まり,脱炭素,生物多様性と多岐にわたる広範な業務に取り組んでいる。一方で,地方自治体特有の数年での定期的な人事異動を起因として,組織内でのノウハウの継承,自治体内外でのステークホルダーとの関係性構築といった人材育成に関するさまざまな課題も抱えている。本稿では,著者自身の経験から獲得した視座から見える,地方における環境人材育成の実状と,今後の地方自治体という組織としての環境との向き合い方,個人としての能力開発の展望を考える。