栄養学雑誌
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食品購入量からみた食料消費の動向 (第2報)
関 千代子君羅 満岩瀬 靖彦高橋 重麿赤羽 正之
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キーワード: 食料消費, 食品購入量
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1987 年 45 巻 6 号 p. 275-281

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抄録

家計調査年報昭和60年の品目別購入数量をもとに, 昭和40~60年の21年間の食料消費が, 食品個々のレベルでどのような傾向変動をたどってきたかを検討し, 次のような結果を得た。
1) 前回, 増加傾向あるいは不明瞭な傾向を示した食品の中で, 今回, 減少傾向を示す食品が目立つ。
2) 食品群別にみると, 野菜類, 果物類に, 増加後減少している食品が多い。
3) 昭和40~54年の, (1) 1食品あるいは同種の食品についての高価品への指向, (2) 副食品, 嗜好食品の購入量の増加, (3) 食品材料および調味料における欧米化, という傾向は, その後も延長上にあるとはいえず, 停滞の状態を示している。
4) 昭和40~60年の21年間の購入量の変化は, 全体として増加傾向にありながらも, 昭和48年を境に変化は鈍化し, 特に55年以降その傾向が著しい。

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