九州大学大学院薬学研究院ライフイノベーション分野
2020 年 56 巻 9 号 p. 830-834
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アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に伴う慢性的な痒みの研究はこれまで皮膚を中心に進められてきたが,近年,痒みの神経伝達メカニズムの理解が進むにつれ,研究のフォーカスが神経系に向けられている。本稿では,脊髄後角のグリア細胞の1つであるアストロサイトが慢性掻痒時に活性化し,同細胞が放出する因子が痒み神経伝達を強めるという,痒みの慢性化における新しいメカニズムを紹介する。これらの成果から神経系を標的とした治療薬の開発に繋がる可能性が期待される。
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