ファルマシア
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トピックス
融合性脂質ナノ粒子によるエクソソームへの高分子薬物内包技術の開発
坂本 健太郎
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ジャーナル 認証あり

2026 年 62 巻 1 号 p. 76

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抄録

食品や化粧品などにも含まれているエクソソームは,細胞間でのRNAやタンパク質の輸送を担う細胞由来の脂質性ナノ粒子として血液脳関門(blood-brain barrier: BBB)などの生理的障壁を通過できるため,DDSキャリアとしての応用が大きく期待されている.しかし,タンパク質や核酸などといった高分子薬物をエクソソームに後から内包する際に,従来法ではエクソソーム本来の構造や機能に損傷を与えることが大きな課題であった. これが克服できれば,エクソソームを基盤とした新しいワクチン材料としての感染症,公衆衛生方面への応用が期待できる.本稿では,その解決策の1つの非破壊的内包手段として,膜融合能の高い脂質ナノ粒子であるキュボソームを利用した手法を開発したSonらの研究を紹介する.

なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.

1) Zhang Y. et al., Cell Biosci., 9, 19(2019).

2) Son G. et al., Nat. Commun., 16, 4799(2025).

3) Kim H., Leal C., ACS Nano, 9, 10(2015).

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