食品・臨床栄養
Online ISSN : 2187-3259
ISSN-L : 2187-3259
非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)における 6 ヶ月間の栄養食事指導による病態改善効果
ジャーナル オープンアクセス

2015 年 e2015 巻 p. 1-9

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抄録
非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD)の男性 16 名 を対象に、エネルギー制限と魚類摂取を推奨した栄養食事指導を 6 ヶ月間実施した結果、 10 名に腹部超音波検査に基づいた NAFLD Score の低下が認められ(改善群)、6 名に はNAFLD Scoreの低下が認められなかった(非改善群)。改善群では、NAFLD Scoreに 加えて、体重、BMI、ALT 値、HOMA-IR の有意な低下がみられた。改善群においても、 非改善群においても、エネルギー摂取量は両群で有意に低下したが、n-3系多価不飽和 脂肪酸(n-3PUFA)摂取量と魚類摂取量、血漿ドコサヘキサエン酸および n-3PUFA 組成 の有意な増加は、改善群でのみ認められた。これらの結果より、NAFLD Score の改善に は、エネルギー摂取量の減少だけでなく、魚類・n-3PUFA 摂取の増加が、有用であること が示唆された。
© 2015 日本生物高分子学会
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