抄録
地がき(かき起こし)は北海道で広く行われてきた天然更新補助作業である。地がきでは林床に密生するササを大型機で根系ごと除去して鉱質土層を露出させた箇所に稚樹(主にカンバ類)が更新するという予想に反し、筋状地がき地では、かき帯(処理区)以外にも残し帯(対照区)にカンバ類が更新している事例が認められた。カンバ類の更新位置と表層土壌理化学性の関係を明らかにするため、1970~1990年代に地がきを行ったカンバ更新林25林分を対象に表層(0~5cm)土壌の理化学性を調査した。更新位置の差異は土壌理化学性では説明できず、土壌要因に限らない様々な要因がカンバ類の更新可否に関わることが示唆された。