森林総合研究所研究報告
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北海道札幌市羊ヶ丘で捕獲されたコウモリにおける体サイズの雌雄差と季節変動
平川 浩文
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2019 年 18 巻 3 号 p. 325-332

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抄録
北海道札幌市南部に位置する森林において7年間(2004年 ‒ 2010年)にわたってコウモリ捕獲調査を行った。194回の捕獲作業の結果、コテングコウモリ、ヒメホオヒゲコウモリなど6種がのべ285頭捕獲された。コテングコウモリには体重と前腕長に明確な雌雄差が認められ、メスがオスより大きかった。ヒメホオヒゲコウモリは体重にのみ明確な雌雄差が認められ、逆にオスがメスより大きかった。コテングコウモリのメスの体重は顕著な季節変動を示し、当調査地では7月に出産・子育てが行われ、8月初めに当歳仔が独立して飛翔を始めると推察された。また、母親が子育て期に大きく体重を減らす可能性が示唆された。
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