森林総合研究所研究報告
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照葉樹老齢二次林の21年間にわたる林分構造の変化
佐藤 保 山川 博美野宮 治人安部 哲人齊藤 哲釡 稔大寺 義宏
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2021 年 20 巻 1 号 p. 37-47

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抄録
宮崎県宮崎市(旧東諸県郡高岡町)の照葉樹老齢二次林に設定した、1ha試験地にて1998年から2019年までに21年間の林分構造を継続観測した。合計10回にわたる毎木調査の結果、幹本数は1998年の1532本/haから2019年には1379本/haに減少していたが、生存個体の成長により、胸高断面積合計(BA)の値は45.74 m2/haから2014年時点で50.97m2/ha にまで増加していた。しかし、台風撹乱が多数発生した2015年から2019年の期間に生じた枯死個体によって、優占種の一つであるスダジイで大きな減少が見られ、林分全体のBAは期首(1989年)とほぼ同等の値である46.57m2/ha になっていた。全期間を通じての枯死率は1.51% / 年となり、同期間の加入率(1.01% / 年)を上回っていた。スダジイやウラジロガシでは小径木個体の枯死が見られたことから、今後の更新にも影響があるものと考えられる。
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