気候の変化に伴う植生の変化を把握するために、植物種の分布確率を推定する種分布モデル (Species Distribution Model) が利用されてきた。しかし、既存研究では特定地点における複数種の分布確率の時系列変化推定は行われてこなかった。本研究は、日本の森林植生の主要構成樹種45種の最終氷期最寒冷期、完新世中期、現在、将来における分布確率を広域推定し、任意の緯度経度座標における45種の分布確率を時系列で表示するシステム「種組成変化推定図」を考案した。本稿では、その一例として、日本百名山の各山頂付の種組成変化推定図を作成した。このシステムは気候変化に伴う植生変化のパターンを理解し、予測するための基盤情報として有効活用できると考える。