抄録
木造による1時間耐火構造の外壁及び床については、これまでに在来軸組工法及び枠組壁工法で性能を有することが確認されている。この結果をもとに本報では、木質プレハブ工法の外壁、間仕切壁及び床において同様の実験を実施し、その結果について報告する。実大規模の載荷加熱試験により、木質プレハブ工法の壁及び床について以下のことが確認された。(1)外壁及び間仕切壁において、今回の仕様では1時間耐火構造の性能を満足した。すなわち、60分加熱に続く3時間の経過後においても裏面温度は基準温度に達せず、その後の試験体解体においても枠材等に炭化は認められなかった。(2)床の1時間耐火試験については、No.1試験体にあっては、60分加熱に続く3時間の経過後においても裏面温度は基準温度に達しなかったが、天井耐火被覆材が燃え落ち、その要求性能を満足しなかった。No.2試験体にあっては、木製野縁の一部変色はあったものの炭化は認められず、1時間の耐火性能を有すると考えられる。前者にあっては、天井防火被覆面の水平剛性充足の有無等様々な要因が考えられるが、今後これらの要因究明が課題といえよう。