抄録
抄造法を用いて珪藻土・珪酸カルシウム・パルプ繊維・水を加えて基材を作成し、硬化後に基材の表面に漆喰をフロコーターで塗装をしてパネル化した。本件パネルは、不燃性と調湿性をもち臭気も珪藻土が吸い込むことから、国立新美術館や寺院建築の保存庫に採用され良好なる結果を得た。檜材で収蔵庫をつくると日本画が損傷すること、胡桃の木にブロンズを収納するとブロンズに斑点が生じてブロンズ病と呼ぶ症状があらわれることは美術の保存の世界では公知である。本件パネルでは、有害物質を放出することなく、美術品の乾燥度を自然放置の状態でほぼ自動的に60%に維持することを確認した。本報告では不燃で有害物質を含まず、調湿性をもつパネルの基本特性と施工結果について報告を行うものである。