抄録
建築基準法によるホルムアルデヒド発散建築材料の制限は、建築材料として使用され5年を経過したものについては除外される。しかし、実際にホルムアルデヒド発散建築材料を5年間暴露してホルムアルデヒド放散量を追跡した報告例はすくない。本研究では、ホルムアルデヒド放散量がF☆☆、F☆☆☆、およびF☆☆☆☆に相当する合板を屋内、屋外(雨掛かりなし)、屋外(雨掛かりあり)の環境に5年間暴露し、その放散量を測定した。その結果、ホルムアルデヒド放散量が経年により低下する事を確認した。また、暴露した合板を高温多湿条件下におくとホルムアルデヒドの放散量が増加することを確認した。