日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
Online ISSN : 2760-3423
2011年大会学術講演会研究発表論文集
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  • 熊野 康子, 森本 美喜子, 小嶋 秀典, 原田 進
    p. 01
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    従来、調湿建材は下地材と表材のそれぞれを左官材で仕上げていた。そのため、壁の施工に最低でも1週間程度を要していた。今回下地材として特殊な壁紙を使用し、その上にマイナスイオンを発生する調湿建材を塗り直後および1年後の経過観察を実施した。大きな状態変化はなく、マイナスイオンの発生に関しても異常が見られなく良好な結果を得た。
  • 君島 新一, 田村 雅紀, 大原 千佳子
    p. 02
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    日本は年間大量の壁紙が生産されている,生産の総量について世界壁紙市場の1/5を占める。壁紙の種類は沢山ありますが、いくつの種類が市場で主に使用されます。その選定は設計者に任され、消費者の需要が反映されていない場合も多い。また、一般的の壁紙の成分は塩化ビニールであり、燃焼処理とリサイク段階において配慮が必要である。そのような状態で、オレフィン素材から作られた新しい壁紙が提案されました、そして長期使用部材として対応する必要性がある。本研究は新素材壁紙のテクスチャーに関する自然素材の表現性評価について分析し、壁紙の材料選定のシステムを提案する。
  • その3 実際の使用場面における性能の確認
    板谷 俊郎, 千葉 脩, 袴谷 秀幸, 三浦 勇雄, 井出 義雄, 井福 武志, 宮崎 正文, 土屋 裕造
    p. 03
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    近年の建物は快適な空間となりつつある一方で,臭気に関して日本建築学会から室内の環境を臭気基準値以下に維持するための対策などが提示されているにも関わらず,たとえば病院では,トイレや汚物室のみならず,病室内でも不快な臭いが漂っているケースもある。そこで,筆者らはゼオライトが吸着性能の高いことに着目し,塗料にゼオライトを混入することで,室内の臭気を低減することのできる塗料の開発を行った。本報では,(1)開発した消臭塗料の実施における最適な塗布量の選定、(2)工場でのボード製品化を想定し、下地材として石こうボード等に開発品を塗布したときの臭気ガス除去性能、(3)天井材に開発品を塗布したときの吸音性能への影響、について確認した結果を述べた。
  • 田村 雅紀, 岡野 速人, 徐 叢曜
    p. 04
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    本研究は,砕石微粉および炭素固定期間が短くカーボンニュートラル性を有する海洋生物殻(ホタテ貝)微粉末を混和材料として用い,セメント種類を区別して製造した建築仕上げ用ペースト試料について,硬化後に一定条件のもとで加熱環境(常温~250℃)に暴露し,細孔分布の変化および載荷時の含水状態を変えた力学特性を評価する。
  • その4 プライマーの種類とふくれ発生を低減させる要因
    今井田 和典, 近藤 照夫, 鈴木 博, 若林 秀幸, 齊藤 隆, 神山 慶之
    p. 05
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    ウレタン塗膜防水を施工する場合は、一般的に下地となるコンクリートに含有される水分を十分に乾燥させてから防水材料を塗付することとされているが、コンクリートの品質や耐久性を考慮すると、乾燥させることは必ずしも適切ではないと判断される。しかし、防水材料が塗付されて硬化した後に、ふくれや剥離のような不具合が散見され、そのメカニズムを容易に説明することは難しいのが現状である。これらのことから、下地となるコンクリートの含水量とウレタン塗膜防水に生じるふくれの関係について研究を継続しており、前報では、プライマーの種類によって、ふくれの発生程度が異なり、プライマーの性状が密接に関係していることを示した。本報では、前報同様プライマーの種類を変えた実験結果を述べ、ふくれ発生を低減させる要因を検討する。
  • その1 暴露17ヶ月経過後の報告
    吉野 兼司, 渡辺 光, 本橋 健司
    p. 06
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    ウレタン塗膜防水層に関しては、「建設省総合技術開発プロジェクト」(総プロ)の「建築物の耐久性向上技術の開発」の一環として、屋根防水層の自然暴露試験が実施され、結果が発表された。1982年12月から1992年11月までの10年間にわたる寒冷地(札幌市)、一般温暖地(茨城県つくば市)、亜熱帯地(宮崎県延岡市)の3ヶ所の屋上暴露であった。その結果10年経過後にも防水層は、JIS規格値の性能保持していることが確認され、主要な劣化は、表層トップコートのチョーキングであった。2000年(平成12年)の品確法(住宅品質確保促進法)施行により10年間の防水保証のためにトップコート塗替えを前提とすることができなくなり、耐久性の高い製品が求められている。耐久性に優れたトップコートを用いることが、ウレタン塗膜防水層の更なる長寿命化となることから、屋上のウレタン塗膜防水層に各種トップコートを塗布し、汚染性(塗膜洗浄前後の光沢保持率)および明度・色差変化を測定した。本報では、曝露17ヶ月経過時点での結果について報告する。
  • その4 開発した改修技術の長期耐久性の確認
    服部 敦彦, 長谷川 哲也, 畑中 重光, 谷川 恭雄
    p. 07
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    我々は以前、立体繊維材料を用いたコンクリート建物の外壁改修技術の開発を行った。我々は14年前にその開発した技術で外壁を補修した。今回14年間屋外暴露したその技術の安全性を調べ、その技術の安全性評価を述べる。結果として、タイル外壁を保持するネットの耐力は経年で変化が無かったことが判明した。
  • 武藤 樹紀, 加藤 平三郎, 増田 一也, 鄭 和翊, 藤岡 知夫
    p. 08
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    高出力レーザーを用いたコンクリートの窄孔は、騒音や振動を抑制することができるため、建物の耐震補強工事や外壁補修工事等にその利用が期待されている。本研究で開発したレーザードリルは、回転するドリルビットの先端からレーザーを偏心照射することが可能な装置である。コンクリートは高温に加熱されると著しく強度劣化する性質があるため、レーザーが形成した脆弱層をドリル刃で切削しながら窄孔する。ドリル1回転当たりの窄孔深度は1mm程度であるため、深さを管理することができ、加工面の反対側にレーザーが貫通してしまうような心配がない。本論ではφ22mmの窄孔が可能なレーザードリルの構造を説明し、速度や騒音レベルについて評価を行った。
  • 諸橋 強正, 近藤 照夫, 堀 竹市, 渡辺 清彦, 佐々木 聡, 天田 裕之
    p. 09
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    外壁複合改修工法のG工法を適用して、20年を経過する実建築物の調査をした結果から、当該工法の使用材料には経年劣化が認められないことを明らかにした。また、既存モルタルを全面撤去して、表面塗装を更新する在来の改修工法を繰返す場合と、当該工法を適用して外壁改修を実施した場合のLCCを試算して、経済性の評価を検討した。本報で想定したモデルでは、当該工法はイニシャルコストが高いが、改修施工をして25年を経過すると、ランニングコストが抑えられることから、有利な経済性を確保できると判断される。今後も、当該工法を適用した実建築物の実態調査を継続して、外壁剥落防止効果とLCC試算の信頼性向上を図っていく予定である。
  • その1 建設後35年経過した沖縄の鋼製建具の腐食状況
    荒井 領, 井上 朝雄, 冨板 崇, 竹吉 太郎
    p. 10
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    これまでの筆者らの研究では、実環境で用いられている鋼製建具の腐食状況を、沖縄における公営住宅の鋼製建具の観察調査から、海岸との距離が近いほど鋼製建具の腐食が進行している事を報告し、また、建具内部からも腐食の可能性があることを指摘した。本研究では、築35年の沖縄の公営住宅で実際に用いられていた鋼製建具を貰い受け、建具内部の腐食の実態を明らかにするためその解体調査を行い、その腐食状況をまとめ、鋼製建具は建具内部からも腐食が進行していることを確認した。
  • その2 建具内部の温・湿度に着目した耐食性の評価方法の提案
    竹吉 太郎, 井上 朝雄, 冨板 崇, 荒井 領
    p. 11
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    前報(その1)では、建具の腐食は表面だけにとどまらず、建具内部からも腐食が進行していることを確認した。本研究では、建具内部での腐食の進行要因の一つと考えられている内部での結露の発生過程や発生条件を確認するため、実際に使用されている建具の内部の温度・湿度を測定する試験を実施し、1年間を通して観察を行った。その結果、内部結露の発生過程や発生条件を明らかにした。
  • その1 壁面ライトアップの実例
    野村 価生, 松井 勇, 永井 香織
    p. 12
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    建築空間を演出するために壁面や床面などをライトアップする手法が用いられている。ライトアップする目的は、照明効果と演出効果とに分けられる。後者は、壁面の仕上げパターンや凹凸の光と影を演出するものである。本研究は、建築仕上げパターンのライトアップによる光と影のコントラストに注目し、評価を試みている。本報告は各種仕上げパターンで仕上げた試験体および実際にライトアップされた壁面の光と影のコントラストについて検討したものである。
  • 森田 敦, 福田 一夫, 水上 卓也, 野瀬 貴弘, 安部 聡, 津田 匡也
    p. 13
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    近年、平滑性確保などを目的に機械ごて押さえを繰り返して仕上げられた、平滑で硬質なコンクリート床下地(以下、下地と略す)において、塗り床材の剥離不具合が発生している。そこで、現場に準じた方法で作製した試験体を用いて、下地表面押さえ方法や下地処理方法の違いによる、下地目粗し状況および塗り床材の接着性について評価を行った。その結果、機械ごて押さえによる下地の場合、手押さえの場合と比較して下地処理による目粗しがされにくく、塗り床材の接着性は不良となること、また、目粗しの深い下地処理方法を用いた方が、塗り床材の接着性は良好となることが確認された。
  • その4 金属折板屋根へ塗装した際の性能検証
    奥田 章子, 堀 長生, 岡本 享, 長岡 亮介
    p. 14
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    環境配慮型太陽熱高反射率塗料を折板屋根に塗装した場合の効果について、BOX試験法にて検証した。その結果、塗装する高反射率塗料の日射反射率と、表面温度および内部温度との間には相関関係が認められた。また、シングル折板に高反射率塗料白を塗装すると、厚さ100mmの断熱材を入れたダブル折板と同等の温度上昇抑制効果が得られた。
  • 井原 健史, 松原 道彦, 大澤 悟
    p. 15
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    塗装したコンクリートにおいては、塗料中のVOCが浸透,拡散し、コンクリート中の水分の周りに介在して、炭酸化反応を阻害することが考えられる。これに加えて、塗膜が炭酸ガスの透過を遮断することで中性化の進行が抑制される。以上から、VOCの中性化の進行に及ぼす影響と、塗膜の炭酸ガス透過度の影響とに着目して、塗装の中性化抑制性を検討した。検討の結果、塗装したコンクリート表層には、非水溶性の化合物を多く含むVOCが残存して、揮発するまでの間、一過性の中性化抑制性を発現することを示した。このため、中性化促進試験においては、初期に発現するVOCによる一過性の影響を除いて、中性化の進行が早まる時点以降の結果に基づけば、塗膜の炭酸ガス遮断効果による中性化抑制性を評価できることが示唆された。さらに、仕上塗材塗り,塗膜防水材塗りでは、塗膜の炭酸ガス透過度を測定することで、中性化抑制性を把握できることを示した。
  • 岡本 肇, 井原 健史
    p. 16
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    プレキャストコンクリート板の平滑塗装仕上げに適用する4種類(無機塗料2種類、ふっ素樹脂塗料2種類)の塗装仕様について、マイクロクラックやふくれの発生に対しての対策機能について評価した。無機塗料の1つは、普通コンクリートでも軽量コンクリートでもマイクロクラックが発生し、曲げ疲労試験でその抑制効果がないことが確認できた。ふっ素樹脂塗料の一つでは、軽量コンクリート下地で高含水状態で塗装仕上げをした場合にふくれを生じたが、塗膜の保水性、透湿性が良好な仕様であったため、これらの性能とふくれ防止効果の関係は明確ではなかった。
  • 河内 恒春, 長江 俊勝, 仲 博, 山田 宗信, 杉本 賢司
    p. 17
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    建築分野において二酸化炭素を大幅に減少させるには、建設で大幅に使用するコンクリートを改善するのが効果的である。二酸化炭素を大量に排出している巨大企業は電力・製鉄・セメント会社であり、これらの会社が相互に協力して二酸化炭素の発生量を抑える必要がある。そこで、製鉄所の鉄鋼スラグ、電力会社のフライアッシュを使いながら、セメントと複合させて環境対応型のグリーンコンクリートをつくることが業界の責務を果たすことになる。そこで、スラグとフライアッシュをセメントと複合させて各種混合して、コンクリートの二酸化炭素を従来の半分に低減させたグリーンコンクリートを開発してプレキャストコンクリートを実用化した。また、建設マイレージという構想のもとに、あらゆる建設資材の運搬や距離を考えた計算するソフトを組み合わせて、地球に優しい建築部材の製造を可能にした事例を報告する。
  • 今原 恵治, 千歩 修, 長谷川 拓哉
    p. 18
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    仕上材がコンクリートの劣化を抑制することは広く知られているが、そのメカニズムについては明らかになっていない。特に仕上材を施工した時のコンクリート中の含水率の変化については、明らかになっていない点が多いのが現状である。本研究では、仕上材を施工したコンクリート中の含水率についての基礎的検討を行ったものである。仕上塗材及びモルタルを施工したコンクリートについて、乾燥・吸水・再乾燥の条件に晒し、コンクリート中の含水率を電極法により測定し、各過程の水分移動状況を検討した。また同時に各種仕上材を施工したコンクリートの乾燥収縮試験も行うことで、各種仕上材がコンクリートの乾燥収縮に与える影響もあわせて検討した。
  • 大原 信二, 小嶋 秀典, 上村 昌樹, 渡部 嗣道
    p. 19
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    木造住宅のラス系下地におけるモルタル塗り工法の、ひび割れ防止に関する信頼性は十分とは言えない。ひび割れの要因として材料や施工が考えられるが、本研究では、構造体の動きに起因して発生するラスモルタルのひび割れについて、木造軸組み工法の外壁を対象とした面内せん断試験を実施し、開口部周りから発生するひび割れについて評価した。その結果、著者らが実施した補強方法により、ひび割れを防止することができたため報告する。
  • 長谷川 拓哉, 千歩 修
    p. 20
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    仕上塗材を施工することにより、鉄筋コンクリート造部材の耐久性が向上することが知られている。しかし、仕上塗材を施工したコンクリートについて、部材の耐久性に関係が深い表層の水分移動性状は明らかになっていない点が多く、その把握は重要と考えられる。本研究は、仕上塗材を施工したコンクリートを対象として、水分移動をコンクリート中および仕上塗材中の拡散現象として捉えたモデルを構築し、数値計算によるシミュレーションを行った。その結果、乾燥過程では、仕上材を施工した場合、物質透過性が小さいものほど、コンクリート表層の含水率が高まること、長期的には仕上材なしのものと含水率が変わらなくなることなどの知見を得た。
  • 小瀬木 美紗, 湯浅 昇, 山田 義智, 一色 実, 長縄 肇志, 高村 正彦
    p. 21
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    鉄筋コンクリート造の中性化、塩害による鉄筋腐食、凍害、アルカリ骨材反応による劣化は、コンクリート中の含水率と深い関係にある。そこで、塩ビサイディングの有無がコンクリート中の含水率の挙動に及ぼす影響を千葉・習志野において暴露試験を行い明らかにした。また、コンクリートの保護を検討するにあたり、塩ビサイディングおよび取付金物の耐久性が重要となる。そこで、これらの材料について、北海道・泊、沖縄・辺野喜および千葉・習志野に暴露した結果を報告する。
  • 山田 誠司, 大庭 晋, 嶋村 義典, 府川 誠一, 隈 研吾, 土屋 匡生
    p. 22
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    従来は廃棄されてきた廃木材と廃プラスチックを素材とした再生複合材を使用し、さらに外装仕上げ材として残す、残存型枠工法を行った。南洋材の乱伐などへの、地球環境への負担を二重の形で軽減する工法の報告である。
  • 林 昭人, 本橋 健司, 古賀 純子, 田村 昌隆
    p. 23
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
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    アスベスト含有成形板は、表面が経年劣化することによりアスベスト繊維が飛散する可能性がある。現在、劣化したアスベスト含有成形板を対象とした塗装による飛散防止技術が開発されつつある。本研究では、独立行政法人建築研究所 屋外暴露試験場(茨城県つくば市)に暴露されている石綿含有スレート小波板及び、石綿含有住宅屋根用化粧スレート板に対して下地調整を行なった際のアスベスト繊維数濃度を測定した。
  • 内村 陽介, 本橋 健司, 八木沢 敬良
    p. 24
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    しっくい及びしっくい塗料は、消石灰(水酸化カルシウム)を主成分とする塗料である。消石灰は強いアルカリ性を示し、抗菌性の向上といった効果をもたらす。ところが消石灰、すなわち水酸化カルシウムは、時間の経過とともに空気中の二酸化炭素と反応し弱アルカリ性の炭酸カルシウムへと変化し、前述の効果が低下する。この炭酸化(中性化)に要する期間は、室内の環境条件、塗り厚などの要因によって変わってくる。本研究はしっくい及びしっくい塗料の上記のメカニズム、すなわちしっくいの硬化及び中性化の挙動を調査することを目的としている。
  • 川村 康晴, 本橋 健司
    p. 25
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    塗料及び仕上塗材でのコンクリートの中性化抑制効果の評価方法が種々検討されている。塗料及び仕上塗材の製品は多種・多様あり、個々の製品の中性化抑制効果を迅速に評価するためには、より簡易で迅速な仕上材の中性化抑制効果を評価する方法を開発することが望ましい。本報では、カップ法及びボックス法の透湿試験を応用した塗料及び仕上材の炭酸ガス透過性を評価することで、中性化抑制効果を迅速に評価できないか検討を行った。その結果、ボックス法における炭酸ガス透過性とコンクリートの促進中性化試験の中性化速度の間に一定の相関が見られた。
  • その2 屋外暴露試験1年後の評価
    平林 陽一郎, 本橋 健司, 大塚 慶子, 大島 明
    p. 26
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    前報では、JASS 18 M-307(木材保護塗料)に木材保護塗料の防かび性能を評価する試験が含まれていないことを受け、新たな試験項目としてかび抵抗性試験を実施し、木材保護塗料の防腐性能の評価方法にかび抵抗性試験を含めることが妥当であることを報告した。本報では、かび抵抗性試験の妥当性を確認するため、木材保護塗料の屋外暴露試験を実施した。その結果、かび抵抗性試験と実際の屋外での木材保護塗料のかび発生には差異があることを確認した。
  • 加藤 慎吾, 千歩 修, 長谷川 拓哉
    p. 27
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    環境負荷低減の観点等から建物の長寿命化が求められているが、物理的な耐用性だけでなく、美観維持も必要と考えられる。近年、セルフクリーニング効果のある外装仕上材が注目されつつあるが、汚染物質濃度等の環境の違いが与える影響について明確でないのが現状である。本研究では外壁の美観に影響が大きいとされる窓枠下部の雨筋汚れを対象として、汚染条件およびセルフクリーニング効果が期待できる仕上塗材の表面性状が雨筋汚れに及ぼす影響について検討した結果を報告する。その結果汚染物質は乾燥することで仕上塗材に定着しやすく、湿潤状態で付着する汚染物質は落ちやすいことがわかった。また、雨筋汚れは仕上塗材の水接触角、表面粗さ、吸水性状と関係が深いということもわかった。
  • その5 仕上塗材の塩化物イオン浸透抑制効果のFEM解析による検討
    朴 宰弘, 樫野 紀元, 濱崎 仁, 千歩 修, 長谷川 拓哉, 津村 昌伸, 廣瀬 哲也, 石原 有七, 茂木 孝紀
    p. 28
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    鉄筋コンクリート造部材に施工する仕上塗材には、躯体保護効果があることが知られている。維持管理を考える上で、その程度の把握は重要であるが、明らかになっていない点も多い。特に海岸に近い地域では、塩化物イオンのコンクリート中への浸透が問題となり、物質移動解析による予測が行われているが、仕上塗材を施工した場合について屋外暴露試験に基づき解析を行った事例は少ないのが現状である。本研究は、その1で示した塗膜の老朽度判定手法の検討を目的としているが、その5では既報で報告した10年間の屋外暴露試験における塩化物イオン浸透状況を報告するとともに、実験結果に基づきFEM解析を行い、仕上塗材の塩化物イオン浸透抑制効果を検討した結果について報告する。
  • その2 凝集剤の性能評価
    西浦 建貴, 宮木 章吉, 市坪 孝志, 内藤 文明, 酒井 敏秀, 森 有光, 小川 綾一, 渡邉 廣之, 伊賀上 竜也, 川島 敏雄, ...
    p. 29
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    近年、環境汚染の問題や作業環境上の問題から塗料の水系化が進んでいる。しかし塗料使用者側は水系塗料が増えることで、使用後の塗装機器等を水で洗浄する頻度が多くなる。これに伴って多量の水を使用することになり、洗浄水の処理が課題になった。廃水処理には多額の経費が必要となるが簡易に洗浄水を処理する方法として凝集剤による処理方法が広まり実用化されつつある。今回、新規に入手した凝集剤を使用して塗料洗浄後の廃水処理の作業を行ない、その効果を検証した。調査研究の結果を報告する。
  • 田村 雅紀, 水沼 秀一, 千崎 大輔, 名知 洋子
    p. 30
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では,主要な建築仕上材の製造・輸送時環境負荷量の実態調査の上,研究1では,首都圏で実施工された鉄骨造(以下,S造)及び鉄筋コンクリート造(以下,RC造)のモデル建物に使用された20種類の建築仕上材における,生産工場から施工現場までの輸送時環境負荷評価を行う。研究2では,施工機会の多い石膏ボードに着目し,図1に示す製造段階を含めた評価領域における環境負荷量の試算を行ない,輸送時環境負荷との負荷量の比較を行う。
  • 近藤 英之, 本橋 健司, 林 昭人
    p. 31
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    廃石綿等の埋め立て処分を行なう場合には、予め固形化または薬剤による安定化を行った上で、2重に梱包する必要がある。本研究では、プラスチック袋が破損してアスベストが露出した場合において、その飛散性についての確認を行なった。水だけで湿潤化した場合と、薬剤(湿潤化薬剤)を使って湿潤化した場合とに分けて評価を行った。その結果、湿潤化されたものが乾燥したとしても、アスベスト繊維の飛散は、湿潤化しないものと比較して飛散しにくくなっており、湿潤化に薬剤を使用した場合、さらに飛散防止効果が大きいことが認められたので報告する。
  • 小室 清人, 田村 雅紀
    p. 32
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    現代社会では、二酸化炭素の排出によって引き起こされる地球温暖化が大きな問題となっている。本研究では東京の都市部におけるRC造の建物の製造時と輸送時の使用材料の二酸化炭素量を調査した。さらに、それらの値を基準のRC造と、二酸化炭素を固定することのできる、ほたて貝殻を使用した建物で比較した。計算の結果、ほたて貝殻はそれ自身に二酸化炭素を蓄積することができるため合計の二酸化炭素量を削減することに貢献できる、また、排出と吸収の二酸化炭素量が同じとなるカーボンニュートラル説を達成する可能性があると言える。
  • 本橋 健司, 大野 吉昭, 荒木 隆志
    p. 33
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    建築基準法によるホルムアルデヒド発散建築材料の制限は、建築材料として使用され5年を経過したものについては除外される。しかし、実際にホルムアルデヒド発散建築材料を5年間暴露してホルムアルデヒド放散量を追跡した報告例はすくない。本研究では、ホルムアルデヒド放散量がF☆☆、F☆☆☆、およびF☆☆☆☆に相当する合板を屋内、屋外(雨掛かりなし)、屋外(雨掛かりあり)の環境に5年間暴露し、その放散量を測定した。その結果、ホルムアルデヒド放散量が経年により低下する事を確認した。また、暴露した合板を高温多湿条件下におくとホルムアルデヒドの放散量が増加することを確認した。
  • 大和田 紗織, 今本 啓一, 萩原 伸治, 兼松 学, 中島 史郎, 吉野 利幸
    p. 34
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では寒冷地である旭川と、標準気候であるつくばで曝露された試験住宅を調査した。外装材として用いられている窯業系サイディングとその目地部の挙動の解析し、実際に外部環境がサイディング材にどのような影響を及ぼしているのかを理解し、建築物の長寿命化を図ることを目的とする。また旭川の曝露試験の結果から劣化外力を短期間で再現できる人工気候室で促進耐候性試験を行った。曝露試験と促進耐候性試験の結果を報告する。
  • 磯川 光, 田村 雅紀, 金巻 とも子
    p. 35
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    近年の日本では1980年代後半からペットブームが巻き起こっている。現在ペットとして飼育されている頭数は犬猫だけでも約2684頭数にまで及んでいる。この数字は65歳以上の高齢者の数と大差がなく、15歳未満の子供の総数を上回る程の数字となっている。しかし、こうした社会背景にも関わらず、ペットに配慮したユニバーサルデザイン製品の開発や研究がまだまだ乏しいのが現状となっている。そこで本研究は、ペットのなかでも最も多く飼育されている「犬」を対象とし、犬と人が共に暮らしていくうえで、双方のQOL(Quality of Life:生活の質)の向上・改善を目的として建築的な提案や評価をしていく。
  • 大澤 典恵, 土屋 直子, 長井 宏憲, 兼松 学, 野口 貴文
    p. 36
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    窯業系サイディングの長期耐久性の評価を目的とし、劣化要因の一つである炭酸化に着目し、炭酸化メカニズムの解明を試みた。促進炭酸化試験を実施し、定量分析を行い、その結果をもとに、熱化学分析、粉末X線回折分析など各種分析から多角的に検証した。その結果、一部サンプルでフェノールフタレインによる中性化評価が困難である場合が確認されたが、化学分析の結果、促進中性化に伴う炭酸カルシウムの生成が確認された。また、窯業系サイディングの種類によっては、生成した炭酸カルシウム量はその炭酸化に比例して炭酸化収縮及び質量増加が進行することを明らかにした。
  • その1 複合劣化試験結果
    藤巻 敏之, 野口 貴文, 小山 明男, 兼松 学, 森田 育男, 鈴木 澄江
    p. 37
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    本論文は、建材試験センターで実施した「窯業系サイディングの長期耐久性評価手法に関する標準化調査研究」の成果を取りまとめたものである。本報その1では、建材試験センターが検証実験として行った複合劣化試験の結果について報告する。現行のJIS A 5422(窯業系サイディング)では、耐久性の評価項目として耐候性及び耐凍結融解性が規定されている。また、既往の文献やハウスメーカへの聞き取り調査から、中性化(炭酸化)が原因による劣化現象が問題となっている。窯業系サイディングの長期耐久性を評価するため、これらの劣化因子が複合的に作用した場合の劣化現象を検証するとともに、試験方法上の問題点を挙げる。
  • その2 複合劣化試験の再現性
    難波 三男, 長澤 和善, 金澤 光明, 野口 貴文, 小山 明男, 藤巻 敏之
    p. 38
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    窯業系サイディングの長期耐久性評価手法に関する標準化原案の作成を目的として、試験方法の適用性に関する検証実験として複合劣化の促進試験が建材試験センターで行われた。本論文は、この試験方法の再現性を確認するため、さらに広い範囲の製品について、日本窯業外装材協会で実施した試験の結果に関するものである。窯業系サイディングを一般地用及び寒冷地用に分け、それぞれの使用環境を考慮した複合劣化条件で処理した後に曲げ試験を行い、複合劣化処理をしない場合に対する曲げ強度の保持率を求め、建材試験センターの検証実験と対比した。その結果、一般地用、寒冷地用とも、複合劣化処理後の曲げ強度及び曲げ強度保持率は建材試験センターの結果と概ね近い値を示し、試験方法の再現性が確認できた。
  • その3 評価手法の提案と課題
    小山 明男, 野口 貴文, 兼松 学, 森田 育男, 鈴木 澄江, 藤巻 敏之
    p. 39
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    本論文は、建材試験センターで実施した窯業系サイディングの長期耐久性評価手法に関する標準化調査研究の成果をとりまとめたものである。本報その3では、窯業系サイディングの長期耐久性に係わる劣化外力や劣化因子を整理し、評価項目や試験方法について検討した。また、建材試験センターおよび窯業外装材協会で行った実験結果(前報その1、その2)、および窯業系材料(主としてコンクリート)や塗装材料の耐久性に関する既往の知見を参考に複合劣化試験を提案し、かつ規格化に至るまでにクリアすべき問題点などの課題について報告する。
  • 三田 卓, 三森 敏司, 望月 泰史, 矢尾板 恵美
    p. 40
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    近年、日本の住宅業界において長期耐久性のある住宅が求められている。今回は外壁材にターゲットを絞り、その外壁材に施す仕上げ塗料として安価で一般的に使われているリシン仕上げ塗装に着目した。リシン塗装とは、外壁材の塗装仕上げとして、塗料に骨材を混ぜた塗材をスプレーガンを用いて吹き付ける工法である。利点としては、表面は粗く均一になるため不陸が目立たなく、また安価である為広く使われている。しかしながら、難点として一般的なリシン塗装では、退色、表面のヒビ、防水性能における期待耐用年数が短いのが現状である。本研究では、リシン塗装の耐久性能を向上させる為、リシン塗膜にコーティング材を施しその耐久性について検討した。
  • その5 実態調査に基づく耐久性評価のまとめ
    郷田 勇治, 近藤 照夫, 伊井 敏彦, 鈴木 誠
    p. 41
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    粉体塗装は環境負荷の少ない表面仕上として注目されている。そこで、一般社団法人軽金属製品協会では、アルミニウム合金製建築材料用粉体塗装の耐久性調査委員会を設置し、粉体塗装が主流となっている東南アジア、東アジア、東欧の3地域において実態調査を行った。本報ではその調査結果をまとめて、アルミニウム合金製建築材料に対する粉体塗装の適用について以下のように考察する。(1)ポリエステル系粉体塗装は施工後10年程度経過した場合も顕著な劣化は認められず一様な変化を示す。(2)耐食性に優れるアルミニウム合金の適用は素地の腐食を防ぐ上では有効である。(3)軽い水拭きなどの表面清掃は美観維持のために有効である。今回得られたデータをもとに統計的な解析による日本国内での耐久性予測を行い、適切な普及展開を図っていく。
  • その6 実態調査結果の解析に基づく耐久性の評価
    近藤 照夫, 伊井 敏彦, 村井 知之, 郷田 勇治, 鈴木 誠
    p. 42
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    前報で述べた海外の建築物に対する実態調査の結果を統計解析して、以下のような結果を得た。(1)塗膜の白亜化には、日射量と経過年数の影響が特に大きく、経験的な考え方と一致している。(2)表面光沢の変化には、日射量、降雨量と経過年数の影響が特に大きく、降雨量は白亜化等級と同様に光沢保持率の低下を抑制しており、方位は偏回帰係数が負で、南面の光沢低下が最大となる経験的な考え方と一致している。(3)色差には日射量の影響が最も大きいが、回帰式による計算値と実測値の相関性が劣り、十分な解析結果が得られていない。(4)上記解析の結果によれば、東京都内の一般的な環境でポリエステル粉体塗装を建築外装へ採用した場合には、白亜化は施工後10年で等級1、20年後で等級3と推定される。日射強度が最も大きい南面の光沢保持率は施工後10年で65%、20年後で45%と推定できる。(5)上記の塗膜劣化は、現状で一般化している溶剤系塗料を加熱硬化した塗膜の耐久性と比較しても、劣るものではないと判断できる。
  • 大澤 悟
    p. 43
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    サッシ・カーテンウォール等建物の外装材として使用されているアルミニウムの表面処理である各種塗装システムの耐久性に関する研究として,常温硬化形塗装システム(4種8商品)と焼付硬化形塗装システム(5種7商品)の合計9種15商品を25年間屋外暴露試験した。この暴露試験中,各種塗装システムの外観変化,汚れ,白亜化,付着性,色差,光沢度,膜厚を測定した。また,屋外暴露終了後の試験体表面から採取した塗膜のSEM・EDX・FT-IRによる表面分析も実施した。これらの屋外暴露試験・測定結果に基づき、試験対象とした常温硬化形及び焼付硬化形各種塗装システム9種15商品の耐候性を評価した。
  • その2 実用化に向けた検討
    中大路 裕貴, 村井 知之
    p. 44
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    長期耐久性が求められるアルミニウム合金製建築外装用材料の表面仕上げには、溶剤系ふっ素樹脂塗料が多く採用されているが、VOC問題から、溶剤を含まない粉体塗料が日本でも注目されている。既報では、ポリエステルに対して、耐候性に優れる熱硬化形ふっ素樹脂を配向させた粉体塗料を試作し、アルミニウム合金に適用した硬化塗膜に対する評価結果を述べた。実用化に向けて継続的な研究を進めており、本報では、3年間の沖縄暴露試験評価、実用化に向けた大型塗装材による評価、ふっ素樹脂が表層に移行するメカニズムの検証についての結果を述べる。
  • その14 各種塗装仕様に対する屋外暴露試験による評価
    鈴木 晃, 近藤 照夫, 後藤 善光
    p. 45
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    既報(その11)では、2008年と2009年に開始した環境に配慮した塗装仕様の屋外暴露試験18ヶ月と9ヶ月の評価結果について述べ、適用可能な塗装仕様について報告した。本報は、更に12ヶ月経過した屋外暴露試験30ヶ月と21ヶ月と2010年に新たに市販された薬剤を使用した塗装仕様の屋外暴露試験9ヶ月の評価を実施した。その結果、Crを含まない化成処理を適用した塗装仕様は、薬剤の種類による性能に差異があり、同一薬剤でも安定性に欠けることが判明したので報告する。
  • その15 クロムフリー系化成処理皮膜に対する分析
    西澤 嘉彦, 近藤 照夫, 古川 淳司, 後藤 善光
    p. 46
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    近年、地球規模での環境保全と健康安全に対する配慮から、建築用アルミニウム合金材料に対する工場における加熱硬化形塗装では、クロムフリー系薬剤による化成処理を適用することや、有機溶剤を含まない粉体塗料を適用するなどの技術課題があげられている。日本建築仕上学会では、適切な塗装仕様を確立するため焼付け塗装環境保全研究委員会を設置して、クロムフリー系化成処理及び粉体塗装の実験的な評価を継続している。本報ではクロムフリー系化成処理を主対象として、処理皮膜に対する詳細な分析及び皮膜に対する中性塩水噴霧試験の結果に基づいて、当該化成処理の適用性を検討する。
  • 近藤 照夫
    p. 47
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    環境配慮の観点から、研究が継続されているクロムフリー系化成処理は従来一般化しているクロム酸クロメート系処理とは異なり、処理後にアルミニウム合金が顕著な着色を示さないので、今後の実用化では簡易な品質管理手法の確立が必要である。本報では、ジルコニウムを主成分とするクロムフリー系化成処理を対象として、実験的な検討を試みた。その結果をまとめると、以下のとおりである。(1) 光沢計を用いて60度グロスを測定すると、アルミニウム合金素地では測定器のスケールを超えるが、当該化成処理の時間が長くなれば測定値が得られ、当該化成処理を施すとアルミニウム合金の表面光沢は明らかに低下する。(2) 色彩色差計を用いて色差を測定すると、Δb値が+側に転じて黄色味を帯びていると判断できる。今回の実験ではΔb値が+1.1を超えていれば、十分な化成処理が施されたと判断され、簡易的な品質管理手法としてΔb値を適用することは可能であると考えられる。(3) 携帯型蛍光x線分析器を適用して、当該化成処理皮膜の主成分であるZrの増加を検出可能であるが、汎用的な品質管理手法としてはさらなる検討が必要である。
  • 水上 卓也, 小川 晴果, 三谷 一房
    p. 48
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    近年,意匠上の要求(高級感,重厚感)から,大形タイル張りで外壁を仕上げる建物が増えてきており,通常のタイルと比べて,重量のある大形タイルを安心・安全に施工する技術が求められている。従来の施工方法としては,タイル裏面に固定した引き金物を下地へ留め付けることで剥落防止対策とする工法が一般的であるが,在来工法と比べて施工効率が著しく低下する。本報では,立体繊維材料を用いた,引き金物が不要の大形タイルの剥落防止工法を提案し,促進耐候性試験による接着耐久性や押抜きせん断試験によるタイルの剥落安全性について検証を行った。更に,実大パネル(押出成形セメント板)下地に対して,大地震を想定した耐震実験を行い,同工法の大地震時の剥落安全性についても確認した。
  • その1 工法概要および接着性評価
    山本 正人, 石橋 透光, 岡本 肇, 高橋 拡, 吉田 真悟, 松原 道彦, 楠木 孝治
    p. 49
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    有機系弾性接着剤を用いた外装タイル張り工法において、タイル張付けに先立ち、タイル張り用接着剤と同じ樹脂を主成分とする接着剤で、粘性等を調整してモルタル並みにコテ塗り作業性を高めた下地調整用接着剤を開発し、これで下地調整を行った上に、タイル張り用接着剤を塗り継いでタイルを張り付ける施工法を確立した。本研究は各種性能試験により本工法の妥当性について検証したものであり、本報(その1)は、工法概要および接着評価試験結果について報告している。本工法によるタイルの接着性について、JIS A 5557に基づく接着強さ試験と、実大試験体による引張接着強さ試験により評価した結果、接着剤の凝集破壊が支配的であり、塗り継ぎ部の接着性は良好であった。
  • その2 耐疲労性評価
    石橋 透光, 山本 正人, 岡本 肇, 高橋 拡, 吉田 真悟, 松原 道彦, 楠木 孝治
    p. 50
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/02/29
    会議録・要旨集 フリー
    前報(その1)では、開発した下地調整用接着剤で下地調整を行い、タイル張り用接着剤でタイルを張り付ける工法の概要および接着性評価試験について報告した。本報では、せん断試験および繰り返し疲労試験を実施し、本工法によるタイル張り仕上げの耐疲労性について評価した結果を報告する。結果は、開発した下地調整用接着剤で下地調整を行い、タイル張り用接着剤でタイルを張り付ける工法は、タイル張り用接着剤による直張り工法と同等以上の高い耐疲労性を有することを確認した。
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