抄録
6価クロム系化成皮膜処理を施したアルミニウム合金材料からの6価クロムの溶出性を調べた結果から、以下のようなことがいえる。(1) 6価クロム系化成処理皮膜から溶出する6価クロムは、実験に取上げた全ての乾燥や加熱の条件で検出限界未満であるが、特に塗装を施さない場合には、235℃×5分の加熱条件を除く条件において、微量の検出が見られる。(2) 6価クロム系化成処理皮膜から溶出する全クロムは、塗装を施さない場合には全ての実験条件で確認される。しかし、塗装を施せば、いずれの場合でも全クロムは検出されていない。以上のような結果から、6価クロム系化成処理皮膜は、塗装を施すことにより、人間や環境に有害な6価クロムの溶出を抑制できると考えられる。しかし、薬剤や生成皮膜中には6価クロムを含むため、製造、運搬および施工時には慎重な取扱いが必要である。