主催: 日本建築仕上学会
会議名: 日本建築仕上学会2017年大会学術講演会(第28回研究発表会)
回次: 28
開催地: 東京大学(本郷)小柴ホール(理学部1号館中央棟)
開催日: 2017/10/26 - 2017/10/27
p. 53-56
塗装仕上げのプレキャストコンクリート板(以下、PC板)は、構造安定性と施工性の向上に有効である。PC板への塗装は、PC板内部の水分に起因する塗膜の膨れを避けるために、PC板の材齢管理や高性能塗装の適用などが行われる。それらの効果は、高含水状態のコンクリートを用いた経過観察等の定性的評価にとどまる場合が多く、より定量的な評価方法の提案が望まれる。本報は、塗装の膨れ抵抗性を評価するための基礎資料を得るために、塗装した外壁PC板を想定して、コンクリートの表層近傍に生じうる圧力を非定常熱流・湿流解析で検討した。解析した圧力は、毛細管ではなく、水蒸気移動が支配的であることを示し、さらに、過去の実測例とおおむね同等であった。そして、PC板内部の含水率が高いと、PC板表層の圧力が高まりやすいことを示した。なお、生じる最大の圧力は、ほぼ同一であるものの、同時系列で、軽量PC板と普通PC板の表層圧力の推移をみると、明らかに軽量PC板の圧力が高く、2~5倍大きいことがわかった。