森林の成長過程を視覚的に表現する手段は、その情報量が膨大であるため技術開発が立ち遅れているが、近年普及しているパーソナルコンピュータとオペレーティングシステムであっても成長経過の視覚化システムの開発が可能になりつつある。本研究では、積雪環境の異なるブナ林における林分構造解析の事例をとおして、森林空間構造の動的解析の意義を評価した。その結果、森林構造の3次元表示システム「Forest Window」は、連続した視点の変更による動的解析は既に実用段階にあり、年輪情報を併用することで時空間解析にも活用できることがわかった。