1980 年 21 巻 1 号 p. 43-48
まず,現在の大学生244名(男201,女43)について,彼等が大学入学前に理科が好き(または嫌い)になった理由を,自由作文形式のレポート提出という方法で調査した。それらを集計・分析した結果によると,彼等が理科が好きになった理由は,①「自然についての強い印象」と②「理科学習を推進するのに役立った環境」に大別される。さらに,①ば各人の個性に大きく依存すること,また②では,指導を受けた教師の影響が大きいことが分った。そこで良い教師の条件をしらべて見ると,それは「常に授業に工夫をこらし,幅広い知識を持ち,子供に近い存在である。」と結論された。