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日本薬理学雑誌
Vol. 134 (2009) No. 2 P 64-67

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http://doi.org/10.1254/fpj.134.64

総説

気道リモデリングには気道平滑筋の増生,杯細胞過形成,コラーゲンなどの細胞外基質成分の組織への沈着,気道上皮網状基底層の肥厚,血管新生などの要素が存在し,それらの多くは喘息治療標準薬であるステロイド薬により抑制されない.マスト細胞は気道平滑筋の増生や杯細胞過形成に非常に重要な役割を演じている.マスト細胞はIgE受容体を介して活性化されると脱顆粒のほか,非常に多くの遺伝子が転写されサイトカインなどの分子が産生される.このマスト細胞の活性化は試験管内におけるステロイド薬やタクロリムス前処理により部分的に抑制される.そして,この両者の薬剤を同時添加することにより,ほぼ完全に遮断される.気道リモデリングの進行に対する有効で安全な治療方法を確立するために今後のマスト細胞研究のさらなる進展が期待される.

Copyright © 2009 公益社団法人 日本薬理学会

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