日本薬理学雑誌
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Chlorphenesin CarbamateのPhysical Dependence Liability について
笹島 道忠樽本 保男相原 弘和田中 吉春斎藤 修司阪川 隆司徳永 友喜子細谷 英吉
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1977 年 73 巻 4 号 p. 465-477

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抄録
20頭の雄性ビーグル犬を用い,phenobarbital-Na(PB)とchlorphenesin carbamate(CPC)の身体依存性形成について検討した.6週間経口投薬の後,1週間の休薬期,さらに4週投薬の後1週間の薬物交叉期をおき,体重,摂食量,禁断症状の観察等をおこなった.その結果,PB群は休薬期,薬物交叉期いずれにおいても著明な異常症状,体重減少を示し,時には死亡する例さえあったが,PBと同様の鎮静作用を示す量のCPC群ではこれらの症状は全く認められなかった.この成績からCPCには身体依存性形成能(physical dependence liability)が無いことが推定された.
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