抄録
膜のK conductanceを低下させる3,4-diaminopyridine(DAP)のモルモット気管におけるhistamine,prostaglandin D2(PGD2)収縮に対する影響を検討した.DAP 5×10-4M及び10-3M DAP処置のhistamine収縮の閾値は有意に低下し,低用量のhistamineにより気管は著明に収縮した.このDAPによる気管histamine収縮の増感は,神経遮断薬のtetrodotoxin 3×10-7Mにより変化せず,Ca拮抗薬であるnifedipine 10-8Mにより有意に抑制された.一方,PGD2収縮はDAP処置により影響を受けなかった.以上のことより,DAPは気道histamine収縮を増感させ,それは神経系を介したものではなく,電位依存性のCaの細胞内流入を介して生ずることが明らかになった.さらに,histamineとPGD2は,DAP処置によりK conductanceが低下した条件下では,異なる作用態度を示すことが判明した.