日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
Print ISSN : 0387-1207
ISSN-L : 0387-1207
症例
上部消化管に多彩な病変を認め,食道アフタ様病変に対してステロイドが奏効したクローン病の1例
鈴木 誠祐湯本 英一朗山根 弘路松本 栄二高野 聡松村 周治奥田 雅人平崎 照士白川 敦子
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 52 巻 3 号 p. 395-401

詳細
抄録

症例は49歳,女性.クローン病治療中に食道に縦走傾向のあるアフタ様びらん,胃に竹の節状外観,十二指腸に多発隆起性病変を認めた.ステロイドにて食道アフタ様びらんは改善したが,胃・十二指腸の病変は不変であった.クローン病で食道・胃・十二指腸と上部消化管に多彩な病変を認めることはまれである.食道においても長期化すれば狭窄や変形をきたすことが危惧され,早い段階で粘膜治癒に導けた意義は大きいと考えられた.

著者関連情報
© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top