日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
メサラジンが寛解維持に有効と考えられた特発性腸間膜静脈硬化症の1例
甲賀 啓介三鬼 慶太永田 健甲賀 新植村 彰夫小瀬 嗣子新崎 信一郎西田 勉飯島 英樹辻井 正彦
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2011 年 53 巻 11 号 p. 3548-3554

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抄録
67歳女性,主訴は右下腹部痛.大腸内視鏡検査で盲腸から横行結腸にびらん・潰瘍を伴う暗青色浮腫状粘膜を認め,生検病理組織で粘膜固有層内に拡張した小血管と周囲に膠原線維の増生を認めた.腹部CT検査では同部位に腸管壁の全周性肥厚及び腸間膜付着側に血管走行に沿った線状石灰化像を認め,以上より特発性腸間膜静脈硬化症と診断した.絶食・TPN加療後,経口摂取開始時よりメサラジン内服を開始し,以後腹痛の再燃を認めなかった.1年後の大腸内視鏡検査で浮腫性変化やびらん・潰瘍は著明に改善していた.本症の治療に一定の見解はないが,今回メサラジン投与にて長期経過を追えた1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
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© 2011 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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