抄録
症例は82歳女性.発熱,下腹部痛を主訴に当院救急外来を受診した.2カ月前に当院婦人科にて卵管卵巣膿瘍に対して両側付属器及び子宮摘出歴があった.腹部CT検査で膀胱直腸間に膿瘍形成があり,当科に加療依頼となった.膿瘍は遠位S状結腸~直腸と接していたため,超音波内視鏡下に膿瘍を直腸壁から19G EUS-FNA針で穿刺し外瘻チューブを留置した.翌日より解熱し,1週間後のCTで膿瘍の著明な縮小が得られ内瘻化した.内瘻ステントは2週間後に自然脱落したが1カ月後のCTで膿瘍は消失していた.骨盤内膿瘍のドレナージ法として本法は低侵襲に施行でき患者のQOLも維持されることから有用な治療選択肢となり得ると考えられたため報告する.