日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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症例
発症から漢方薬服薬中止により改善まで7年間の経過観察が可能であった腸間膜静脈硬化症の1例
三輪 亘平塚 卓神谷 雄介東海林 英典丁 守哲大楽 勝了白石 史典藤本 武利佐藤 健加藤 洋
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2015 年 57 巻 5 号 p. 1278-1283

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抄録
症例は40歳女性.アトピー性皮膚炎で2000年より黄連解毒湯,竜胆瀉肝湯を主体に漢方薬を服用していた.2007年に便通異常と便潜血陽性を主訴に初診し,特発性腸間膜静脈硬化症(IMP)と診断された.以降経年的に内視鏡等の検査を行った.腸閉塞で入院した2009年までは漢方薬服用を継続しCT上腸間膜静脈の石灰化が進展している.漢方薬服用中止後2013年までに臨床症状,内視鏡所見,病理所見ともに明らかに改善したが,CTの石灰化所見は不変だった.漢方薬服用中止によりIMPが改善する経過を発症から長期にわたり詳細に経過観察した報告はこれまでにない.IMP発症と漢方薬服用の関連性を支持する貴重な症例と考えられた.
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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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