日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
剖検にてEUS-FNAによる播種を確認した膵癌の1例
成瀬 宏仁大和 弘明山本 義也畑中 一映山本 桂子堀本 啓大松田 可奈山梨 香菜工藤 和洋下山 則彦
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キーワード: EUS-FNA, 膵癌, 播種, 剖検
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2015 年 57 巻 8 号 p. 1616-1622

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抄録
症例は72歳女性.糖尿病悪化のため,腹部造影CT施行し,膵体部に直径20mmの低吸収域を認めた.ERCPにて,膵管は体尾部移行部で途絶していた.EUS-FNA(Endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration)を,胃体中部後壁より膵体部の低エコー腫瘤に対し施行した.組織診断は腺癌であり,膵癌と診断した.化学療法を施行したが,335病日に死亡し家族の同意を得て剖検を施行した.膵体部と胃体中部後壁が癒着しており,癒着部の胃壁内に直径16×15mmの平低な粘膜下病変を認めた.膵腫瘍と胃腫瘍は繋がった肉眼像で,組織学的には中~高分化型管状腺癌の同一組織であった.膵癌に対するEUS-FNA後播種の報告は少ない.EUS-FNAの穿刺ルートを介して浸潤したことが確認されたので報告する.
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© 2015 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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