2016 年 58 巻 12 号 p. 2405-2411
症例は73歳,男性.筋力低下と口腔内乾燥症状あり,皮膚筋炎に合併した二次性Sjögren症候群と診断された.低蛋白血症を認めており,α1アンチトリプシンクリアランスと99mTc -human serum albuminシンチにより蛋白漏出性胃腸症と診断した.小腸内視鏡検査にて上部空腸にKerckringひだ上に配列する輪状の多発びらんを認めた.同部からの生検組織では間質浮腫と高度の単核球浸潤及び,空腸粘膜固有層を主体とする毛細血管壁への免疫グロブリンと補体C3の沈着を認めた.皮膚筋炎に合併した二次性Sjögren症候群に発症した蛋白漏出性胃腸症と診断し,約6カ月のステロイド治療により低蛋白血症の改善と空腸びらん面は改善した.小腸粘膜病変と,低蛋白血症の治癒過程を経時的に観察した貴重な症例と考えられたので報告する.