2017 年 59 巻 2 号 p. 219-225
早期胃癌に対するESD治療において,適正な近接視野を確保することは,出血・穿孔などの偶発症予防のために重要である.近接困難部位である胃体下部〜胃角小彎病変に対するESD治療では,体位変換や適度な脱気操作と先端フード使用による近接視野確保が基本となる.一方,このような体位変換・脱気操作でも近接に難渋する例に対する補助として,マルチベンドスコープや通常内視鏡に装着可能な器具(内視鏡装着偏心型バルーン(エアアシスト))がある.ESD治療では,術前に予想しなかった線維化や・近接困難状況になることがあり,治療前から困難状況に対応できる準備をしておくことが求められる.