日本消化器内視鏡学会雑誌
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原著
大腸ポリープに対する内視鏡的切除の後出血予防のためのクリップ縫縮は必ずしも必要ではない
伊藤 錬磨 佐藤 広隆藤澤 信隆髙井 佑輔百々 秀彰松井 宣昭遠藤 智広中田 智大真田 治人
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2017 年 59 巻 5 号 p. 1302-1309

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抄録

【背景・目的】大腸ポリープの内視鏡的切除後にクリップ縫縮を慣習的に行うことが多いが,その有無による後出血率,処置時間,コストについて検討した.【方法】2013年2月~2014年1月の内視鏡的切除後にクリップ縫縮を行った群174例332病変(Clip群),2014年2月~2015年1月のクリップ縫縮を行わなかった群210例434病変(Non-clip群)に対して患者背景(年齢/性別/基礎疾患/抗血栓薬内服の有無)や切除したポリープの背景(1人当たりの数/サイズ/部位/肉眼型/組織),後出血率,ポリープ1個の切除時間,Clip群で縫縮に必要としたクリップ数について検討した.【結果】背景に差はなく,後出血率はClip群1.7%,Non-clip群1.4%と差は認めず,切除時間はClip群257(91-1,789)秒,Non-clip群145(46-2,443)秒とNon-clip群で有意に短かった(p<0.01).縫縮に必要としたクリップ数は2(1-6)個で,コストは1,950円であった.【結論】切除後のクリップ縫縮は必ずしも必要ではなく,それに伴い処置時間の短縮化・コスト削減を図ることができる.

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© 2017 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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