2017 年 59 巻 7 号 p. 1482-1486
症例は83歳女性.嘔吐後に吐血し救急搬入となった.検査所見では腎不全,高血糖,高乳酸血症を認めた.胸腹部CTにて胃は著明に拡張し巨大な食道裂孔ヘルニアを認め,CTにて胃短軸捻転を合併したUpside-down stomach(UDS)と診断した.緊急内視鏡にて中下部食道は全周性の黒苔に被われた急性壊死性食道炎の所見を認めた.十二指腸観察後に捻転は解除され,翌日の内視鏡にて黒色粘膜の改善を認めた.ラベプラゾールを継続し退院3カ月後のCTでも再発なく経過している.急性壊死性食道炎を合併したUDSでは,重症化を予見し軸捻転の早期解除を念頭におく必要がある.