2018 年 60 巻 6 号 p. 1208-1212
嚥下困難を自覚,3カ月間に8kgの体重減少を認めた75歳男性.下部食道が狭窄しており,狭窄部口側に食道壁内偽憩室症を認めた.狭窄に対し,内視鏡的食道拡張術を行い,症状は改善した.偽憩室のnarrow band imaging(NBI)像は陥凹した淡茶色斑点で,その拡大像では睫毛様に配列するintraepithelial papillary capillary loop(IPCL)で囲まれた褐色の陥凹の中央に固有食道腺導管の開口部を認めた.開口部は透明な粘液を排出していた.食道壁内偽憩室症は比較的稀な疾患でありその特徴的な内視鏡所見を報告した.