日本消化器内視鏡学会雑誌
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手技の解説
内視鏡医に必要なESD切除標本の取り扱い方―切除標本からより多くを学ぶために―
北村 陽子 福本 晃平岸埜 高明岡本 直樹金政 和之
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2019 年 61 巻 12 号 p. 2634-2645

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抄録

ESDは,大きな病変でも一括で切除することが可能であり,詳細に病理診断をしていただくことが可能である.しかし,標本の取り扱い方を誤ると,一括切除された標本でも正確な病理診断ができない.切除標本は,可能な限り早くかつ適切に取り扱う必要がある.内視鏡医は,標本処理に関わるため,標本の取り扱いの知識が必要である.内視鏡医は,ESDで,病変を切除したら終わりではない.内視鏡画像診断所見と病理診断所見を正確に対比することで,術前診断の妥当性や問題点を検証することができる.そのため,内視鏡と病理の対比を繰り返し行うことが,内視鏡診断能力の向上には必須である.

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© 2019 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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