日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
悪性十二指腸閉塞に対する内視鏡的ステント留置術の現状と将来展望
高原 楠昊 中井 陽介吉田 俊太郎小池 和彦
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2019 年 61 巻 7 号 p. 1376-1387

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抄録

悪性胃十二指腸閉塞(Gastric outlet obstruction;GOO)は腫瘍による上部消化管の通過障害であり,経口摂取困難に伴う悪液質の進行およびQOLの低下などを来し,予後不良である.従来GOOに対する姑息的治療として外科的胃空腸バイパス術や胃瘻造設術,経鼻胃管留置などが行われてきたが,近年内視鏡的胃十二指腸ステント留置術の安全性および有効性が示され,標準治療の選択肢の一つとして位置づけられるようになってきた.本邦では2010年4月にThrough-the-scopeタイプの胃十二指腸用ステントが保険収載され,多くの施設で用いられている.しかし未だ個々の症例に対する外科的胃空腸バイパス術との選択基準や最適なステント選択については結論が出ていない.また近年,lumen-apposing metal stentを用いた超音波内視鏡ガイド下胃空腸吻合術という画期的な方法が報告され,新たなmodalityとして注目されている.

本稿ではGOOに対する内視鏡的ステント留置術の実際を紹介し,また文献的レビューをするとともにコンセンサスの得られていない新たな課題を明らかにし,今後の展望について述べる.

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© 2019 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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