日本消化器内視鏡学会雑誌
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症例
特異な形態を呈した巨大な幽門腺腺腫由来の胃腸混合型粘膜内胃癌の1例
芥川 剛至 坂田 資尚島田 不律武富 啓展鶴岡 ななえ下田 良青木 茂久二村 聡江﨑 幹宏
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2021 年 63 巻 12 号 p. 2467-2473

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抄録

症例は80歳代女性.上部消化管内視鏡検査で,噴門部直下に丈の高い乳頭状隆起と周囲に裾野を広げるような平坦隆起を伴った巨大な腫瘍を認めた.幽門腺腺腫と考えられたが,担癌の可能性が否定できないため外科的切除を選択した.病理組織学的には,隆起部分は幽門腺腺腫の領域と乳頭管状構築を示す胃腸混合型の高分化型腺癌から構成されていた.丈の低い領域は,表層は腺窩上皮に,中層付近は幽門腺・粘液細胞への分化を示す幽門腺腺腫であった.以上より,幽門腺腺腫から発生した高分化型腺癌と診断した.幽門腺腺腫から発生した胃腸混合型腺癌の報告は少なく,また,本例は特異な肉眼形態を呈しており貴重な症例と考えられた.

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© 2021 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
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