2022 年 64 巻 10 号 p. 2308-2316
クローン病患者の7割以上が小腸病変を有するとされ,小腸病変のモニタリングとその制御は患者のQOLに直結する.従ってクローン病診療では,全小腸を高精度でかつ手軽に,そして低侵襲にモニタリングすることが求められるが,残念ながらすべてを兼ね備えた検査やマーカーは未だ存在しない.ダブルバルーン内視鏡検査は,クローン病小腸病変に対するモニタリング検査の1つとして,また時に内視鏡的拡張術目的に広く使用されている.当科ではダブルバルーン内視鏡検査の際に通常の観察に加えて先端バルーンを拡張させて逆行性造影を行い,それまでは難しかった深部小腸の評価をルーチンで行っている.本稿では,クローン病小腸病変に対するダブルバルーン内視鏡下逆行性造影の手順やコツを解説する.