2024 年 66 巻 8 号 p. 1603-1609
88歳,男性.黄疸を主訴に近医を受診し,精査加療目的に当院へ紹介となった.造影CTでは遠位胆管に淡い造影効果を伴う胆管壁肥厚を認め,上流胆管の拡張を認めた.ERCPでは遠位胆管に20mmの狭窄を認め,胆管擦過細胞診,胆管生検で悪性リンパ腫が疑われたが,確定診断には至らなかった.ERCPを再検し,胆管生検を行いびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma:DLBCL)と診断した.PET-CTでは遠位胆管以外にFDG集積を認めず,総胆管原発のDLBCLと診断した.経乳頭的胆管生検により非常に稀な総胆管原発DLBCLを診断し,適切な治療選択が可能であった.