2026 年 68 巻 2 号 p. 140-148
大腸CT検査は,10mm以上の大腸腫瘍性病変に対して患者別の感度・特異度ともに約90%と高い精度を有する大腸精密検査法である.本邦では認知度の低さや検査に熟練した医師の不足により普及が限定的であるが,適切な前処置,腸管拡張,低線量撮影,読影の標準化により精度管理が可能である.大腸CT検査は合併症発生率が皆無ではないが,検診陽性者への精密検査として用いるとトリアージに有効で,大腸内視鏡検査の待機期間短縮や治療へのリソース集中に資する.法改正により放射線技師単独での検査施行が可能となり,今後は地域医療での活用が特に期待される.検査の標準化と制度的位置づけを進めることで,効率的かつ効果的な大腸がん検診への組み込みが可能になると考えられる.