日本教育メディア学会研究会論集
Online ISSN : 2435-0729
Print ISSN : 1344-8153
ChatGPTを活用した知識の想起活動と国際交流の実践
長山 定正
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2026 年 60 巻 p. 344-352

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抄録
本研究は,著者の勤務校(以下「本校」)において生成AIを生物授業に導入した実践研究である。通常授業および国際交流活動を通して,生成AIが学習者にどのような学習行為を可能にするかを,主として記述的に,必要に応じて量的データを参照しながら検討した。具体的には,中学生および高校生を対象に,ChatGPTを用いて既習内容に関するクイズを生徒自身が作成・共有する復習型授業を実施するとともに,ドイツからの短期来校生徒との国際交流授業において,翻訳機能を活用した協働的な対話活動を行った。 事前・事後アンケートおよび自由記述の分析を行った結果,生成AIに対する親近感の増加や学習への前向きな姿勢,対話への参加を促す効果が見られた。一方,定期試験の得点を補助的指標として確認したところ,平均点の差は小さく,教育的に解釈可能な水準の学力向上を示す明確な変化は認められなかった。以上より,生成AIは学力向上を直接的に目指すツールというよりも,学習者の活動や参加のあり方を支える媒介として活用される可能性が示唆された。
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