日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
Serrated polyposis syndrome(SPS)の臨床的意義と取り扱い
卜部 祐司 岡 志郎
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2026 年 68 巻 7 号 p. 1289-1296

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抄録

Serrated polyposis syndrome(SPS)は鋸歯状病変を多発する症候群であり,大腸癌の高リスク群として国際的に注目されている.診断基準は2010年にWHOで初めて明文化され,2019年改訂により小型病変や直腸主体例の除外,家族歴基準の削除などが行われ,臨床的妥当性が高まった.SPSの病因はring finger protein 43変異などの遺伝学的背景,CpG island methylator phenotypeを介したエピジェネティクス異常,腸内細菌叢や生活習慣因子などが複雑に関与する多因子性と考えられる.臨床的には高率に大腸癌を合併し,径5mm以上の病変切除と1〜3年毎のサーベイランスが推奨される.発癌経路にはserrated pathwayに加えadenoma-carcinoma sequenceの関与も指摘される.今後は大腸以外の悪性腫瘍リスク,家族性発症の実態,遺伝学的背景の解明とともに,本邦独自のサーベイランス体系の確立と国際的診療指針の調和が課題である.

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