抄録
十二指腸乳頭部癌21症例のHDG,ERCP,PTC,十二指腸内視鏡検査での特徴的所見をピックァップし,各種検査法での正診率を比較し,術前での癌の深達度をretrospectiveに検討した. HDG所見からは乳頭部の腫大または同部に限局した陰影欠損像として描出された.ERCP,PTC所見では胆道末端が圧痕を伴ったU型の完全閉塞像を示し特異的であった.内視鏡検査では乳頭部の隆起形態からswelling type, nodular type, infiltrating typeの3型に分類され,いずれも正診可能であった. 各種検査法での正診率は内視鏡検査がもっともすぐれ,内視鏡所見からswellingtypeが,他の2者より癌深達度が浅い傾向をみとめた.手術直後でのレントゲノグラムは術前でのHDGとの比較の上で癌深達度の診断にも応用しうることが判明した.