日本消化器内視鏡学会雑誌
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十二指腸における粘液分泌型ポリープ(mucus secreting polyp)
田中 三千雄藤倉 信一郎斉藤 清二佐々木 博堤 京子大森 尚文丸山 正隆大井 至鈴木 茂鈴木 博孝竹本 忠良
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1980 年 22 巻 2 号 p. 247-261

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抄録
 以下のような特徴をもつ十二指腸ポリープ18例(うち切除例3例)をまとめて,ここに報告した. (1)ほぼ半球状で,直径がせいぜい1cmと小さく,色調の変化にも乏しい.(2)その頂点あるいは頂点の近辺に"開口部"をもち,そこから透明で粘稠度の高い粘液を分泌している."開口部"の内視鏡的形態にはバラエティーがある(I~IV 型に分類された).(3)"開口部"に通じる"内腔"がポリープ内に存在する.その内腔面には大小不同の粗大絨毛状突起が多数ある.(4)ポリープ表面は小腸上皮におおわれているが,開口部から内腔面は胃上皮の特徴(色素染色法の所見,光顕像,電顕像,酵素活性)をもった上皮細胞におおわれている.(5)ポリープ内腔面へ,周辺の増生傾向にあるブルンネル腺が開口している.(6)中,高年の男性に多く,特定疾患との関連性は見い出せない. この十二指腸ポリープは従来の小腸ポリープの組織分類の中に単純に当てはめる事はむずかしいと思われる.その特異な内視鏡像に基づいていて,"粘液分泌型ポリープ(mucus secreting polyp)"と敢えて呼称した. さしせまっての治療の対象とはならないが,follow-upstudyならびに症例を重ねたうえでのさらに詳細な組織学的検索が必要である.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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