日本消化器内視鏡学会雑誌
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残胃癌8症例の内視鏡的検討
川嶋 正男河村 奨飯田 洋三富士 匡清水 道彦有山 重美東 光生前谷 昇播磨 一雄永冨 裕二相部 剛竹本 忠良田辺 満彦大下 芳人篠山 哲郎長井 謙造林 謹也
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1981 年 23 巻 2 号 p. 305-311

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抄録
残胃の癌は,初回の胃切除術が良性疾患に対して行なわれたか,悪性疾患に対して行なわれたかで大きく2つに分けて考えることができる.今回われわれはretrospectiveに検索し,初回の胃切除術後10年以上を経過して診断された広義の残胃癌8例を認めた.このうち初回の胃切除が胃癌に対して行なわれたものが4例(広義の残胃癌)あり,うち3例は早期胃癌,1例は進行胃癌であった.また初回の胃切除が良性疾患に対して行なわたものが4例(狭義の残胃癌)あり,うち3例は胃潰瘍,1例は十二指腸潰瘍であった.これら8例の残胃癌はすべて進行癌で,かっ腺癌であり,6例がBorrmann3型,2例がBorrmann2型であった.残胃癌は進行癌として発見されることが多く,狭窄が加わるとさらに残胃内腔が狭くなり残渣も多くなるため内視鏡診断に際しては機種の選択に注意する必要がある.とくに細径直視型ファイバースコープ。が有用である.なお,初回胃切除が胃癌に対して行なわれた4例は,もっと術後の追跡をきちんとすべきであったことが反省点として上げられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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