日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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大腸内視鏡検査時におけるSSP(silver spikepoint)療法の和痛効果
岩越 一彦平田 一郎浅田 修二岡 博行白木 正裕三好 博文島本 史夫鄭 鳳鉉折野 真哉正宗 研大柴 三郎豊田 住江河内 明兵頭 正義
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1984 年 26 巻 2 号 p. 224-229

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抄録
 大腸内視鏡検査時に生じる苦痛を和らげる目的に,SSP療法を応用した.症例は対照群が21例,pentazocine(30mg筋注)群17例およびSSP群が43例であった.結果,1)自覚的に訴えた苦痛では,SSP群は他群より苦痛は少なかった.2)他覚的に算出した苦痛指数は対照群,pentazocine群およびSSP群はそれぞれ7.81±2.54(mean±S.D.),7.41±2.40および4.28±2.75であった.SSP群は他群より有意に苦痛指数は低値を示した.3)SSP療法の誘導時間は長いもの程,苦痛指数の低値を示した. SSP療法はパリ麻酔の簡易化,使用法が簡単,合併症が皆無などの特長を有している. 苦痛を伴う大腸内視鏡検査にSSP療法の応用は有効であることが判明した.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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