日本消化器内視鏡学会雑誌
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胸部食道まで浸潤したBorrmann4型胃癌の1例
井上 修一伊藤 万寿雄佐藤 家隆井上 義朗久保 信之荒井 嗣
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1985 年 27 巻 2 号 p. 239-243_1

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抄録
 食道胃境界領域の胃癌(噴門部胃癌)は高率に食道浸潤を示すので,癌浸潤の範囲を判定することが重要である.自験例は噴門部原発と思われる印環細胞癌で,胃では前庭部まで,食道は噴門より13cm以上の上部まで広範に癌浸潤を示していた. 症例.37歳,男性.嚥下困難を主訴として来院.X線検査で胸部中部食道から下部は全周性の狭窄を示し,胃では胃体部小彎の壁硬化像と胃体部粘膜レリーフの肥厚がみられた. 内視鏡検査では切歯から30cmの部に全周性の狭窄があり,GIF-P3は胃内に挿入できたが,噴門部に腫瘍と胃体上部に多発びらんがあり,食道と胃生検標本では印環細胞癌であった.下部食道切除術兼胃全摘術を施行したが根治手術はできなかった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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