日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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食道処置用2チャンネルファイバースコープの試作とスプリット型フード装着について
大舘 敬一宮本 英雄田中 一郎後町 浩二山田 恭司橋本 正鈴木 裕麿生沢 啓芳草刈 幸次柳川 忠二
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1987 年 29 巻 2 号 p. 282-287_1

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抄録
 食道静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法専用2チャンネルファイバースコープEsophagofiberscope(FE-34TH)を試作し,9名の食道静脈瘤症例に35回の内視鏡的硬化療法(Endoscopic injection sclerotherapy: EISと略す)を行った.またスプリット型フードを先端につけ,静脈瘤内への穿刺率を静脈造影にて比較検討したので報告する. (1)従来の処置用2チャンネルファイバースコープは汎用でありEIS施行には過長であり,また穿刺針の出る方向が4時と6時半に位置し下半分にかたよっていたため12時方向を中心とした静脈瘤は穿刺しにくかった.しかし本機種はEIS施行には適正な長さでまた穿刺針方向が5時と11時とに対峙しているため,全視野の静脈瘤の穿刺が容易になった. (2)本機種を用い高瀬法にて内視鏡的硬化療法を9名の食道静脈瘤症例に35回の処置を行った.ファイバースコープ(FE-34TH)にスプリット型フードをつけた場合と,つけない場合とで,完全にintravasal injectionになった比率を比較すると,前者が53%,後者が44%でありファイバースコープ(FE-34TH)にスプリット型フード装着が静脈瘤穿刺に有効である傾向が見られた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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