日本消化器内視鏡学会雑誌
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十二指腸狭窄を呈した限局性慢性膵炎(いわゆるGroove Pancreatitis)の1例
岡山 安孝宮治 真早川 富博浜田 茂彰藤岡 俊久大西 勇人星野 信塚田 勝比古片桐 健二武内 俊彦原沢 博文鈴木 茂広瀬 昭憲
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1990 年 32 巻 8 号 p. 1986-1993

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抄録
 症例は37歳女性,主訴は腹部膨満感.1日5合以上の飲酒歴を有し,アルコール性肝炎にて通院中であった.入院時血液検査では膵酵素の上昇と軽度肝機能異常,CEA高値を認めた.腹部US,CTでは膵頭部の辺縁平滑な長円形の腫瘤があり,内部は不均一で,一部嚢胞状の部分も認めた.HDGでは腫瘤部に一致して,高度な不整狭窄を認めた.ERCPでは胆道系,主膵管に異常を認めなかったが,副膵管が描出されなかった.また,血管造影では明らかな異常を認めなかった.以上の所見より,腫瘤形成性膵炎による十二指腸狭窄を疑ったが,悪性も否定できず手術を施行した.病理組織学的には腫瘤部は高度の慢性膵炎の像であったが,その他の部位では軽度の線維化を示すのみであった.また,十二指腸粘膜下の大小多数の嚢胞,異所性膵管と固有筋層の著明な肥厚を認め,形成異常の存在が疑われた.本例はBeckerらのいうgroove pancreatitisの典型例に相当すると考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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