日本消化器内視鏡学会雑誌
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拡大観察によるCrohn病の大腸アフタ様病変とLymphoid Hyperplasia所見の検討
垂石 正樹綾部 時芳蘆田 知史斎藤 裕輔野村 昌史渡 二郎小原 剛柴田 好並木 正義
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1993 年 35 巻 2 号 p. 281-288_1

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抄録
Crohn病患者の大腸におけるアフタとLymphoid hyperplasia(LH)所見に注目し,拡大大腸内視鏡を用いて,その出現頻度,部位,肉芽腫の検出率および経腸栄養療法前後での病変の変化につき検討した.使用した内視鏡は富士写真光機社製大腸電子内視鏡EVC-HMで,これを用いて,28人のCrohn病患者に対し,延べ58回の大腸内視鏡検査を施行した.肉芽腫の検索は,生検標本から40枚の連続切片を作製し検討した.その結果,Crohn病患者における大腸のアフタおよびLH所見は,それぞれ14例(50%),12例(44.1%)に認められ,肉芽腫はアフタ14例中10例(71.7%),LH12例中5例(41.796)にみられた.経腸栄養療法によってアフタ8例のうち6例が減少または消失したが,LHは5例中2例がアフタへと変化した.以上の結果から,拡大観察で得られるアフタおよびLHは,Crohn病の初期病変と考えられ,アフタに対しては経腸栄養は有用な治療法であった.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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