抄録
本研究は、日本の医療的ケア児の教育の現状に焦点を当て、看護の視点から考察を通じ、教育の現状と課題を明らかにし、今後の医療的ケア児への教育の展開に有益な示唆を得ることを目的とした。データベース「医中誌web」を用い15件の日本語文献を分析対象とした。その結果、日本での医療的ケア児への教育について、「医療機関での教育」と「地域での教育」の二つの側面がみられた。医療機関での教育では、院内学級を通して基礎教育を受けられる一方、入院の短期化・頻回化により転学手続きの簡素化、アフターフォローを見据えた前籍校との連携などの課題があり、看護師は院内学級や地域の学校保健との連携をより一層行う必要があると示唆された。地域での教育では、看護師など医療ケアが実施できる職員の配置が十分ではない現状があった。また、医療的ケア児を受け持つ教員が安心し て日常生活行為の医療的ケアが実施できるよう、研修や学習会を支援する 重要性が示唆された。